top of page

内科
二次性高血圧
小路 祥紘
医療法人 社団美心会 黒沢病院 救急部長
生活習慣は血圧上昇に関係し、減塩、減量、DASH食(野菜、くだもの、低脂肪乳製品が豊富、飽和脂肪酸とコレステロールが少ない食事)、有酸素運動、節酒に降圧効果があります。それらの非薬物療法が無効な場合は薬物治療を検討しますが、その前に必要なことが二次性高血圧の評価です。高血圧の約10~20%が特殊な原因による二次性高血圧で、35歳以下または50歳以上での発症は二次性高血圧の頻度が高いとされます。二次性高血圧の原因疾患には、睡眠時無呼吸症候群(SAS)、腎実質性高血圧、腎血管性高血圧、原発性アルドステロン症、褐色細胞腫などがあります。SASは睡眠時のいびきや無呼吸、日中の眠気などで指摘され、診断にはポリソノグラフが用いられます。SASによる高血圧は薬物治療に抵抗性を示し、治療はCPAP(continuous positive airway pressure)療法となります。その他の二次性高血圧は概ね血液・尿・腎動脈超音波検査などの低侵襲な検査にてスクリーニングすることが可能です。二次性高血圧は通常の薬物治療に抵抗性を示すばかりか、進行性の経過をたどるため、早期の診断が望まれます。
bottom of page