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総合診療科
移り変わるカンボジア ―医療を含めてー 私の通うカンボジア
木暮 道夫
医療法人社団美心会 黒沢病院 総合診療科部長 兼 消化器外科部長
私は2014年から毎年数回、カンボジアの首都プノンペンにて医療活動を行っています。活動の中心は、日本人の知人が開設したクリニックで、最初は小さなビルの中にあり、常勤医もおらず、患者もほとんどいない状況でした。私が訪れた際は、内視鏡検査や痔などの小手術を行うほかに、現地の医療者に勉強会を開いたり、ネット上で医療啓蒙活動を行っていました。
クリニックは数年後に市内の古い一軒家を改築して移転し、徐々に日本人駐在者や旅行者、現地住民を含む多様な患者層を対象に拡大してきました。現在は、カンボジアから日本に仕事や勉強で行く人のための健康診断なども手掛けています。
この10年でプノンペンの街並みや医療施設は急速に発展し、医療環境の向上を実感しています。特に、日本の出資によるサンライズ病院が開設され、脳外科を中心とした先進的な医療も提供されるようになりました。こうした急成長を目の当たりにしながら、私も現地の医療体制の一端を担うことができ、カンボジアの変化を深く感じています。今回は、私の経験を通じて、医療を含めたカンボジアの現状とその変遷についてお話しします。
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