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歯科
良い眠りは薬よりも強力な“自然の治療薬”
ー歯ぎしりを見直すことが10年後のあなたを守りますー
小林 充典
医療法人社団美心会 黒沢病院附属ヘルスパーククリニック 歯科医長
現代社会において「眠り」は軽視されがち、忙しさや年齢のせいにされがちです。しかし、良い睡眠こそが心身の回復を支える“自然の治療薬”で、生活習慣病やメンタル不調の予防、健康寿命の延伸に直結しています。国の調査では「睡眠で休養が取れている」と答える人の割合は年々減少しています。その中で見逃されやすいのが「歯ぎしり」です。歯ぎしりは単なるクセではなく、睡眠中の顎の筋活動として、頭痛や肩こり、歯の摩耗や破折、顎関節症など多様な不調を引き起こします。歯ぎしりが睡眠時無呼吸や不眠症と関連することも報告されており、“眠りの病気”の入り口ともいえる重要なサインです。歯ぎしりを手がかりに、睡眠の質がどのように健康と深く関わるのかをわかりやすく解説します。あ わせて、ご家庭でできるセルフチェックの方法や、在宅で行える簡易睡眠検査の意義についても紹介し、早期発見・早期対策の重要性をお伝えします。眠りを貯めておいて、後で使うことはできません。だからこそ、日々の生活の中で睡眠を重視することが、未来の自分を守る最良の投資となります。睡眠を見直すきっかけを持ち帰って頂ければ幸いです。
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