
脳神経外科
自分らしく生きよう-認知症の予防-
大森 重宏
医療法人社団美心会 黒沢病院 副院長
認知症とは、いったん正常に発達した知的機能が持続的に低下し、複数の認知障害があるために社会生活に支障をきたすようになった状態のことで、歳をとればとるほど罹患する確率は高くなってきます。認知症の予防として下記の事に注意して下さい。
1、 生活習慣病の予防・治療。
高血圧・糖尿病・高脂血症・肥満などの予防・治療。
2、 適度な運動で足腰を鍛える。
ウォーキング・水泳・ダンスなど下半身を鍛える運動が効果的です。
3、 栄養のバランスをよくして、過食をさける。
塩分と動物性脂肪を控え、栄養バランスの良い食事を腹八分目に心掛ける。
4、 身の回りのことは自分でする。
自分のことは自分でするという姿勢が大切。
5、 人との交流を大切にする。
人付き合いの多い人は、あらゆる点で脳が活性化します。
6、 ストレスをためない。
趣味、運動、遊びなどで気分転換をして、ストレスをためない生活を積極的に
取り入れていきましょう。
7、脳を鍛える趣味
1、創造的な趣味・・・陶芸、絵画、園芸、生花など
2、頭の体操・・・・・囲碁、将棋、パズルなど
3、体を使う趣味・・・ダンス、カラオケ、ヨガなど
皆さん人生、認知症にならず楽しく過ごしましょう。
黒沢病院脳卒中センターのご紹介
小倉 丈司
医療法人社団美心会 黒沢病院 脳卒中センター長
2014年7月より黒沢病院脳卒中センターが開業し、お陰様で、12年目を迎えることができました。
当センターでは、待ったなしの治療が必要な脳卒中患者様の迅速な搬送のために、救急隊との間に直通のホットラインを準備し、24時間365日病棟および救急の対応ができるよう、埼玉医科大学国際医療センターとの連携を図り、重症患者に対する集中治療のためにStroke Care Unit(SCU)および脳卒中専門病棟(Stroke Unit: SU)を設置して、脳卒中の予後改善のために努めております。
救急搬送台数、入院患者数、手術件数は増加傾向で、今や地域の脳卒中治療における中核的な存在となっております。
美心祭のこの場をお借りして、当センターの歩みと、これからの展望についてお話しさせていただきます。
当院における脳梗塞治療の取り組み
木村 辰規
医療法人社団美心会 黒沢病院 脳神経外科医師
脳梗塞は、高齢化に伴い年々増加傾向にあり、発症すると後遺症により生活の質が大きく低下する重篤な病気です。脳梗塞は「時間との勝負」と言われ、発症から治療までの経過時間が後遺症や今後の生活に強く関連していることが分かっています。
また、脳梗塞治療は近年飛躍的に進歩しており、対応次第では後遺症を軽くしたり、ほとんど後遺症がない状態まで改善できる可能性があります。その中の一つとして、カテーテルによる治療(血栓回収術)があります。
黒沢病院では、カテーテル治療(血栓回収術)に加え、院内の体制を整えることで治療までの時間を短縮する取り組みも行っています。
実際の治療に関してや当院での取り組みを紹介し、万が一ご家族が脳梗塞で倒れた時にどうしたらよいか、一緒に考えていきましょう。